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奈良市の消化器内科クリニック。胃カメラ(経鼻内視鏡)と大腸カメラは、まえかわ医院へお任せください。


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ブログ2024年


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<4月> 鳥山明先生のご冥福をお祈りいたします
 「Dr.スランプ」「ドラゴンボール」など、日本を代表する少年漫画の第一人者として知られる漫画家の鳥山明さんが31日に亡くなりました。死因は急性硬膜下血腫、68歳でした。325日発売の週刊少年ジャンプの巻末ページには、連載中の漫画家20人による鳥山明さんへの追悼コメントが寄せられました。世界発行部数が5億部を突破して発行部数ギネス世界記録を更新した「ONE PIECE」の作者、尾田栄一郎さんも「今頃頭に輪っかをつけて漫画家大変だねって、他人事の様にプラモ作ってそう。敬礼」とコメントしています。あの世でも楽しそうにやっている鳥山明さんの姿が目に浮かぶようですね。X(ツイッター)にも鳥山さんの功績をたたえる投稿が相次ぎ、海外からも非常に多くのコメントが寄せられました。手塚治虫以来ともいわれる漫画界のレジェンドの偉大さが改めて浮き彫りになったと思います。

 私も子供時代は「Dr.スランプ」をTVで見て育ち、中学生の頃にはジャンプで連載中の「ドラゴンボール」を追っかけている少年でした。月曜発売のジャンプがだいたい日曜日には売られていて、本屋によっては土曜日に入手可能なところがあって、わざわざそこまで買いに行っていました。ついには金曜日に売っている本屋を見つけたりして、みんなが一刻も早く次週のジャンプを読もうと競い合う、そんな時代でした。あの頃は「ドラゴンボール」の他にも「キャプテン翼」「北斗の拳」などの名作がリアルタイムで連載されていて、週刊少年ジャンプが本当にすごかったです。あれから月日は流れ、「ドラゴンボール」は”とよたろう”氏による「ドラゴンボール超」として今もVジャンプで連載中です。原作者である鳥山明先生は天国へと旅立ちましたが、「ドラゴンボール」はこれからもずっと続いていくことでしょう・・・

<3月> アルツハイマー型認知症
 少子高齢化が進む日本ですが、高齢化で大きな問題となってくるのが認知症です。現在の日本では約460万人(65歳以上の高齢者の約15%)が認知症を患っているとされています。今回は認知症の代表とも言えるアルツハイマー型認知症について書きたいと思います。
 認知症にはアルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などがありますが、もっとも多いのがアルツハイマー型で、認知症全体の約6割を占めます。アルツハイマーでは脳にアミロイドβとタウと呼ばれるたんぱく質がたまり、脳の神経細胞が障害され数が減少していきます。原因は遺伝的な素因と生活習慣などの複合的なものが考えられています。アルツハイマーでは脳の側頭葉と呼ばれる部分、特に「海馬(かいば)」が萎縮しますが、中でも「海馬傍回」という部分の萎縮が最も早く起こります。これを見るのに有用なのが「VSRAD」というMRIを用いたシステムで、海馬傍回の萎縮の程度をZ-スコアで表します。健常者ではZスコアが1.0以下で、数値が2.0を超えると9割以上の確率でアルツハイマーの疑いがあります。治療法ですが、認知症の進行を遅らせるためにコリンエステラーゼ阻害薬(アリセプト、レミニール、リバスタッチパッチ)や、NMDA受容体拮抗薬(メマリー)が主に用いられます。また、昨年の12月にはまったく新しいタイプの治療薬「レカネマブ(レケンビ)」が発売されました。これは人工的な抗体を脳内のアミロイドβに結合して取り除くというもので、臨床試験で早期アルツハイマーの18か月後の臨床症状の悪化を27%抑制したとのことです。2週間に1回の点滴が必要で、使用期間は原則1年半です。1回につき薬価が約11万円(体重50kgの場合)、年間にすると260万円超とかなり高額な薬です。頭痛や脳浮腫、脳出血といった副作用もあり、専門家の元での使用が必要です。新しい機序や副作用のリスク、薬価を考えると思ったほどの効果ではないような気もしますが、これからデータが集まるとさらに良い結果が出る可能性もあります。今後、より安全でより効果の高い治療薬の開発が待たれます



<2月> 波乱の年明け
 今年は波乱の年明けとなりました。元日に石川県で起きたマグニチュード7.6の大地震は能登半島に大きな傷跡を残し、少なくとも232名以上の命が失われました。今現在も、避難所生活をしている方が大勢いるかと思うと胸が痛みます。今回の震災で被害を受けられた方にお見舞いを申し上げるとともに、亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りいたします。

 一方で、私の身の回りでも大きなことがありました。元日に父が倒れ、救急車で病院へ運ばれたのです。点滴を受けてその日はいったん帰宅したものの、翌日には劇症型心筋炎でICUに入院。あれよあれよという間に容体が悪化し、5日の夜に帰らぬ人となったのです。救いだったのは気管挿管をしなかったおかげで、最後の日までみんなと話をすることができたことです。ミカンが食べたいと言って、ICUの看護師さんに目をつぶってもらい少しだけ食べさせることもできました。その日の深夜に病院から電話があり、私が着いた時にはすでに心肺停止の状態でした・・・それからは通夜に葬式と目の回るような忙しさで、気が付くといつのまにか正月が終わっていました。やることがあまりにも多すぎて、ゆっくりと悲しむ暇さえなかったのはかえって救いだったのかもしれません。落ち込んで体調を崩していた母も少しずつ元気を取り戻し、先日は父が行くはずだったクラシックのコンサートに母と私の2人で行ってきました。NHK交響楽団による、モーツァルトの「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲」、ベートーヴェンの「交響曲第3番作品55 英雄」。父は生前、読書や囲碁、絵画やクラシック鑑賞が趣味で、なかなかに文化的な人でした。私はふだんあまりクラシックには縁がないのですが、今回のベートーヴェン「英雄」の第2楽章「葬送行進曲」を聴いた時には、葬列が厳粛に進み幻影のように消えていく様子が父の姿に重なって、胸に迫りくるものがありました・・・今年はこれ以上、悪いことや哀しいことが起こらないようにと願うばかりです。



<1月> 井上尚弥、2階級で4団体制覇!
 謹賀新年、今年1年のみなさまのご健康をお祈り申し上げます。
 昨年の1226日に有明アリーナで井上尚弥vsタパレスのボクシング スーパーバンタム級 4団体統一戦が行われました。タパレスはサウスポーで、両手のガードを高く上げるスタイルと、半身のL字ガードスタイルを使い分けます。序盤からお互いにクリーンヒットが少なく、高度なディフェンスの応酬が続きます。たまに井上のジャブやボディーがヒットしても、タパレスは効いている様子をみせません。逆にタパレスが踏み込んできて、井上が被弾するシーンも何度かみられました。打ち合いの激しさが増してきた4R、井上が左フックをヒットさせるとタパレスの顔面が跳ね上がります。ロープ際に追い詰めた井上は左右のラッシュを浴びせ、タパレスはたまらずリングに両手をつきました。立ち上がると同時にゴングが鳴ります。5R、タパレスはダウンのダメージを引きずらず、反撃を開始します。試合は再び膠着状態に入りました。これは判定になるかと思い始めた10R。タパレスのガードの隙間をこじ開けるように、井上のワンツーが顔面を打ち抜きます。タパレスはロープまで飛ばされ、両膝から崩れ落ちると、もはや立ち上がることはできませんでした・・・試合後にタパレスの顔は傷だらけで、井上の顔がキレイなことに驚かされました。かなり拮抗した試合に見えましたが、実際には大きな差があったようです。これで井上はバンタムとスーパーバンタムの2階級で4団体統一を果たしたことになります。これはクロフォードに次いで史上2人目の快挙です。今後しばらくはスーパーバンタム王座の防衛戦になると思いますが、再来年にはフェザー級に上げて、そこでも4団体統一を狙うでしょう。3階級で4団体統一というのは前人未踏の境地です。しかしそれを可能であると思わせてくれるのが、日本ボクシング史上最高傑作であるモンスター井上なので
す。

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