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奈良市の消化器内科クリニック。胃カメラ(経鼻内視鏡)と大腸カメラは、まえかわ医院へお任せください。


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ブログ2015年


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<12月> C型肝炎の新しい治療

 いよいよ今年も残すところあとひと月になりましたね。今年最後のブログはC型肝炎についてです。
日本には100万人以上のC型肝炎ウイルス(HCV)感染者がいます。HCVに感染すると慢性肝炎から肝硬変、肝臓ガンへと進行していきます。日本人の肝臓ガンの75%がHCVから発症しています。これまでHCVの治療の中心となってきたのはインターフェロン注射でした。しかしインターフェロン注射は副作用が多く、また日本人の75%を占める1型HCVに対する効果が低いのが問題でした。1型HCVに対するインターフェロン注射単独でのウイルス消失率はわずか10%ほどで、リバビリン内服の併用療法で25%ほどになりましたが、依然として数多くのHCV陽性患者が残されたままになっていました。
 ところが最近になり、画期的なHCV治療薬が開発されました。インターフェロン注射を必要とせず、内服のみの治療で、従来より格段に高いウイルス消失効果が得られるようになったのです。この秋から使用可能となった新薬「ハーボニー」は3ヶ月間の内服で1HCVの95%で完全消失がえられ、副作用も少ないという夢のような薬剤です。今後もさらに新薬が登場する予定で、C型肝炎が世界中から消える日はそう遠くないかもしれません・・・もうすぐ新しい年がやってきます。来年が皆様にとってどうか良い年でありますように。



<11月> 秋の夜長にレコードを
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月になりずいぶんと肌寒くなりました。静かな秋の夜には音楽を聴きながらゆっくりと過ごしたいものです。うちには父親の聴いていた古いレコードがたくさんあるのですが、私はCDPCオーディオが主体のため今まで聴くこともなく放置していました。せっかくのレコードを聴かないのはもったいない!ということで、この度ターンテーブルを購入しました。Pro-ject Essential 2 Phono USBは写真の通り非常にシンプルな作りです。フォノイコライザー内蔵のためフォノアンプなしでそのままアンプとスピーカーにつなぐことができるのと、USB出力端子からレコード音源をPCWAV形式で保存できるのが便利です。 
 アナログのレコードやカセットテープから時代はデジタルに移行しました。CDが主流となり、さらにDVDオーディオやBlu-rayオーディオ、SACDといった高音質なハイレゾ音源も登場しました。最近では物理メディア自体が少なくなり、音源のダウンロードが一般的となってきています。若者たちはデジタルデータをスマホやウォークマン、PCやNAS(ストリーミングオーディオ)に取り込んで聴くというスタイルがほとんどでしょう。しかしデジタルがいくら進歩してもレコードによるアナログの暖かみは出せません。時代の遺物となりつつあるレコードですが、いつまでも消えずにいて欲しいものです。



<10月> 今年の健診はお済みですか?

 早いものでもう10月、今年もあと3カ月を切りました。みなさん健診はお済みですか?奈良市の特定健診は7月から来年の1月まで行っています。できれば年内に済ませておくようにしましょう。それとガン検診。日本人の死亡順位の第1位は悪性新生物(ガン)です。2位が心疾患、3位が脳血管疾患、4位が肺炎、5位が老衰となっています。1位のガンによる死亡は、2位と3位を合わせた数よりも多いのです。中でも肺ガン、胃ガン、大腸ガンは日本人の3大ガンです。女性は乳癌や子宮癌にも要注意です。
 肺ガン健診は年1回の胸部レントゲンまたはCTを、胃ガン健診は年1回の胃カメラを受けるようにしましょう。大腸ガン検診は年1回の便潜血検査に加えて3年に1度は大腸カメラを受けることが望ましいです。ガンはきちんとガン健診を受けていれば早期で発見されます。早期のガンはほとんどの場合が治療可能ですが、進行したガンは医学が進歩した現在でも治すことは不可能なのです。40歳を過ぎたらガン検診を受けましょう。


<9月> はじめてのハワイ
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月末にハワイに行ってきました。飛行機で片道約78時間、時差は5時間。オアフ島とハワイ島に2日ずつの滞在です。初めてのハワイの印象は日本よりも涼しい!でした。湿度も低くて非常に過ごしやすいです。ハワイにリピーターが多いのは、この快適な気候が大きいでしょう。ホテルの目の前にあるワイキキビーチは奇麗な砂浜で、海もエメラルドグリーン。いい波がきていてサーファーも多いです。ただし、海に入るとすぐに砂浜が終わってしまい海底はゴツゴツした岩場に変わります。手足が切り傷だらけになるのには閉口しました。オアフ島はビルが建ち並ぶ都会でもあり、人が多いです。アラモアナセンターでショッピングをしたり、ダイヤモンドヘッドに登ったり、まさにアメリカといった感じです。一方ハワイ島は、キラウエア火山があるためにほとんどの土地が真っ黒な熔岩石で覆われています。オアフ島と違ってビルはなくて人も少なめ、のんびりしたリゾート地といった感じです。個人的にはハワイ島の方が好きですね。しかしハワイは全体的に物価が高い!円安の影響もあるのでしょうが、ABCストアも街角の露天もファーストフードもみんな高いです。チップや税金も含めて日本の1.52倍くらいの感覚です。もっと円高になってくれたらまた行ってみたいですね、ハワイ。


<8月> 長引く咳にご用心!
 風邪は治ったはずなのに、咳はちっとも治まらない。そのような状態が数週間続いたら、それは咳喘息かも知れません。
 風邪を引くと気道の粘膜が炎症を起こします。その結果、色々な刺激に対して気道が過敏になります。エアコンによる室内外の温度差、ホコリやダニ、カビなどのいわゆるハウスダスト、タバコ、飲酒、ストレスなどが刺激となって、咳喘息が起こります。咳喘息はアレルギーのある人に起こりやすく、男性より女性に多いとされます。咳喘息といいますが、喘息に見られるゼイゼイ、ヒューヒューはありません。また、発熱や痰などの症状はほとんど出ません。咳が続いているのはかぜが長引いているせいだろうと、風邪薬や抗生物質、咳止めを用いても、咳喘息の場合はほとんど効果がありません。咳喘息の治療には、気管支拡張薬や吸入ステロイド薬を使います。症状が良くなったからといってすぐに治療を止めてしまうと再発することがあるので、数カ月間は続けることが大切です。似たような症状を引き起こす病態にアトピー性咳嗽がありますが、こちらは気管支拡張薬の効果は少なく、抗アレルギー薬や吸入ステロイド薬を使用します。まだまだ暑い日が続きますが、エアコンは27℃前後に設定し、外から帰ったら手洗いとうがいを徹底しましょう。それでは良い夏休みを!



<7月> 格安スマホに乗り換えました
 私がドコモのスマートフォンを使い始めて2年以上が経ちましたが、このたび格安スマホのBIC SIMに乗り換えました。電話番号そのままでの転出です(MNP)。
私はあまり電話をかけることがなく、メールもLINEがほとんど、自宅ではWi-Fiなのでデータ使用量が毎月1メガを越えることがありません。それで毎月7000円~8000円かかっているのがもったいないなと思っていたのですが、今度乗り換えた格安スマホだと月々2000円程度です。値段が安いことに加えてSIMフリースマホなので、SIMカードを入れ替えれば海外でもそのまま使えるのも大きな魅力です。機種はSONYXPERIA ZからASUSZENFONE 5に変更です。機種単体の性能としては以前のXPERIAには及びませんが、ソフト設計が優秀なためか、使いやすさは現在のZENEFONE 5の方が上に感じます。電波のつながりや通話音声にも不満は感じません。壊れた時や失くした時に保障がきかないのが欠点ですが・・・格安スマホはオススメですね!


<6月> つらい耳鳴り
 日常生活を障害するやっかいな耳鳴りは、現在でも治療が難しい疾患の一つです。一番多くみられるのは加齢性の難聴に伴う耳鳴りでしょう。加齢により聴力が低下すると、脳が音を聴きとろうとして過敏状態となり耳鳴りを引き起こします。静かな環境で増強するため、ラジオや音楽を小音量でかけておくとマシになります。治療には内耳の血行を良くする薬、漢方などが用いられます。脳過敏症候群は最近TVでも取り上げられましたが、過去に片頭痛の既往がある人にみられる耳鳴りです。これにはバルプロ酸やトリプタン系の片頭痛治療薬が有効なことがあります。肩こりや頸椎症による耳鳴りも日常では多くみられますが、牽引などのリハビリや投薬、整体治療などが効果を示すことがあります。ほかにも耳鳴りには下記に示すように様々な原因がありますが、診断によっては治療が可能な場合もあります。あきらめずにご相談ください。

<耳鳴りの原因疾患>
(耳)メニエール病、良性発作性眩暈、聴神経腫瘍・聴神経炎、突発性難聴、加齢性難聴、騒音性難聴、中耳炎・外耳炎・内耳炎、耳硬化症、外リンパ瘻、耳管開放(狭窄)症、薬剤性内耳障害 
(筋・骨格系)頸椎椎間板ヘルニア、肩こり、ストレートネック、血行障害
(神経系)
自律神経失調、更年期障害、うつ病、脳過敏症候群、過労・睡眠不足・ストレス
(脳)
脳腫瘍、脳出血、脳幹梗塞、脳外傷



<5月> ウィスキー作りを見学してきました
 ゴールデンウィークを皆様いかがお過ごしでしょうか。私はウィスキー、特にスコッチのシングルモルトが好きなのですが、TVのまっさんの影響で日本では密かなウィスキーブームが起こっているようです。京都にあるサントリーの山崎蒸留所では蒸留所見学とウィスキーの試飲ができるとのことで、今回わたしも行ってきました。
 山崎のウィスキーは二条大麦と地元の名水から作られます。原料となる麦汁を作りだす大きな容器、発酵させる大きな木桶、蒸留を行う大きなスチルポットなどを見学してきました。そして写真にあるのがウィスキーの熟成を行う貯蔵庫。薄暗くひんやりした貯蔵庫内にウィスキーの良い匂いが漂っていて、ミズナラやホワイトオークの木樽、シェリー樽がズラーッと並ぶのは壮観です。そして試飲タイム。ここでは山崎、白州、響などのウィスキーを少しずつですが飲み比べできます。単に味の違いを知るだけでなく、ストレート、オンザロック、トワイスアップ、ハイボールなどウィスキーの色々な飲み方も教えてもらえました。個人的にはやっぱりストレートが一番かも・・・ウィスキーはアルコール度数40%以上と強いので、飲みすぎにはくれぐれも注意ですね!



<4月> 不眠症のはなし
 桜も咲いてようやく春らしくなってきましたね。春眠暁を覚えずといいますが、
ストレス社会や高齢化を背景に睡眠薬の使用量は世界中で増加傾向です。睡眠薬にも非常に多くの種類がありますが、不眠症のガイドラインでは ①非ベンゾジアゼピン系=非ベンゾ(マイスリー、アモバン、ルネスタ)> ②メラトニン受容体作動薬(ロゼレム)> ③ベンゾジアゼピン系=ベンゾ(レンドルミン、ユーロジン、リスミー、ドラールなど古くからある眠剤)の順で推奨されています。非ベンゾとベンゾは脳内のGABA受容体を刺激することで効果を発揮しますが、高齢者の夜間転倒や骨折のリスクが高く、長期服用時の効果減弱や薬物依存性がみられるのが問題です。非ベンゾではベンゾよりも副作用は軽度となっており、中止する場合には1~2ヶ月かけてゆっくり減らしていくことでリバウンドを防げます。メラトニン受容体作動薬は副作用が少なく睡眠リズムを根本的に改善するという薬剤です。しかし効果がマイルドで発現に1~2ヶ月かかるため、あまり好まれない方が多いですね。睡眠には生活習慣が大切です。眠れても眠れなくても、就寝と起床時間をなるべく一定にして生活のリズムを崩さないこと。しっかりと運動をすること。長い昼寝を控えること。寝酒は夜間の中途覚醒の原因となるので控えること。あとは絶対に眠ろうと思い過ぎないことですね。それではみなさん、良い睡眠を・・・


<3月> 3人の親のDNAを持つ赤ちゃんが誕生!?
 2015年224日、英国でミトコンドリア病の予防を目的に3人の遺伝子を使った、新たな体外受精技術の実施を認める法案が可決されました。細胞の中には遺伝情報(DNA)を持った核が存在しますが、実は細胞内小器官であるミトコンドリアも独自のDNAを持っています。ミトコンドリアDNAは核の0.1%の情報量しか持たず、母から子へと受け継がれます。ミトコンドリアは細胞内でのエネルギー産生を行う重要な器官で、これに異常が起こることで発症するのがミトコンドリア病です。ミトコンドリア病は心臓や肝臓疾患、呼吸器系の疾患、失明、筋ジストロフィーなどの原因となり、英国では乳児6500人に1人の割合で発症するといわれています。ミトコンドリアに異常が認められた両親の受精卵の細胞核を、ドナー女性の正常なミトコンドリアをもった卵子へと移植することで、ミトコンドリア病を防ぐことができます。しかし生まれてくる子どもは父母のDNAの他に、ドナー女性のミトコンドリアDNAを引き継ぐため、3人の遺伝子を持つことになるのですね。この治療法には倫理面や安全性の問題から慎重論も根強く、普及すると疾病予防だけでなく理想の赤ん坊を作るために遺伝子をいじる「デザイナーベビー」の風潮が広まるのではとの懸念もあります。遺伝子操作は疾病予防・治療に限るという一線だけは、最後まで守ってもらいたいです。




<2月> 節分です
 2月3日は節分の日です。節分は立春の前日で大寒の最後の日であるため、寒さもこの日がピークとなるみたいです。さて節分といえば「鬼は外!福は内!」と言いながらの豆まきを思い出しますが、最近は恵方巻きを食べる方も多いようです。そこで、私も恵方巻きに初チャレンジしてみることにしました。まず七福神にあやかり7種類の具が入った太巻きを1本準備します。恵方はその年の幸福を司る歳徳神(としとくじん)のいる方向であるとされ、今年は西南西やや西とのことです。太巻きを1本丸ごと、恵方を向きながら、黙々と最後まで一気に食べ切ります・・・ちょっとむせますね。まあ、縁起をかつぐのもたまにはいいものです。節分も終わると、春の足音がそろそろ聞こえてくるような気がしますね。


<1月> インドへ行ってきました
 新年明けましておめでとうございます。今年も皆様が健康で過ごせますように。私は年末からインドに行ってきました。バスを使ってデリーを中心にジャイプル、アーグラの世界遺産を回りました。写真はタージ・マハルです。ムガル帝国第5代皇帝「シャー・ジャハーン」が亡くなった王妃のために建てた、白の大理石でできた巨大なお墓です。
 しかしとにかくインドは広いですね。バス移動も毎回56時間はかかりました。インドの道には牛が歩いています。馬やロバも歩いています。象やラクダも歩いてたりします。犬や猿やリスといった動物も多くみられます。道は汚くて埃っぽくて、車で溢れかえり常にクラクションが鳴り響いています。車の割り込みもすごくて、よく事故が起こらないものだと感心してしまいます。インドはどんどん発展しています。新しい施設や道路、ビルがどんどんできる一方で、汚い街角や舗装されていない道路、難民キャンプ、遺跡などがあり、まさにカオスな国です。インドではほぼ毎食カレーが出てきました。美味しくて食べ過ぎて体重が3kgも増えてしまいました。これから正月ダイエットしなければ・・・


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