本文へスキップ

奈良市の消化器内科クリニック。胃カメラ(経鼻内視鏡)と大腸カメラは、まえかわ医院へお任せください。


電話でのご予約・お問い合わせは TEL. 0742-46-2246  

〒631-0002 奈良県奈良市東登美ヶ丘1-12-3       

ブログ2019年


▶2019年
   前へ  次へ


<12月> 井上尚弥バンタム級制覇!
 先月の7日、さいたまスーパーアリーナでボクシング・バンタム級の各団体のチャンピオンが参加して統一世界王者を決めるWBSSトーナメントの決勝戦が行われました。モンスターの異名をとる井上尚弥は、並み居る世界チャンプを次々と早いラウンドで沈めてここまで勝ち上がってきました。決勝の対戦相手は過去に5階級制覇を成し遂げたレジェンド「ノニト・ドネア」です。
 36歳のドネアは26歳の井上とは10歳差があり、早いラウンドでモンスターがKO勝ちすると多くの人が予想していました。しかし試合は意外な展開をみせます。1Rからドネアが井上に圧をかけていき、2Rにはドネアの左フックを受けた井上の右まぶたがパックリと裂けてしまいます。流血により視界を奪われ、さらに鼻血も出始めて一気に劣勢に立たされる井上(この時、井上は眼窩底と鼻骨を骨折していました)。その後もドネアのハードパンチが容赦なく襲い、パンチにぐらついた井上がクリンチで逃げるシーンも。ここまで井上が追い込まれたケースは皆無です。このままだと井上が負けるのを初めて見ることになるかもしれない・・・そう思いました。しかしモンスターはやはりモンスターだったのです。終盤の11R、井上の左のボディショットがドネアを捉えます。これまで多くの相手を沈めてきた井上の必殺ショット。この一撃にはさすがのドネアも膝をつき、辛くも10カウントで立ち上がります。井上は攻勢に出ましたが、タフなドネアを最後まで倒しきることはできません。試合はそのまま判定となり、結果3-0で井上の勝利となりました。井上と抱き合うドネア。お互いに最高にレベルの高い、そしてクリーンで素晴らしいファイトでした。井上にとってドネアは高校時代からの憧れであり、ボクシングの教科書ともいえる存在だそうです。ドネアの戦いぶりはまさしくレジェンドと呼ぶのにふさわしいものでした。今回の戦いを経験したことで、モンスター井上はさらに強くなることでしょう。



<11月> ウォーキングで肥満解消を
 朝晩がずいぶん冷えるようになってきましたね。最近、運動不足でおなか回りが気になりだしたので、肥満解消のため筋トレを始めました。といっても腕立て、腹筋、スクワットを軽くやる程度ですが、少し体が軽くなってきた気がします。おなか回り(ウェスト)は内臓脂肪の量とほぼ比例しています。男性で85cm以上、女性で90cm以上は肥満(メタボリック症候群)と呼ばれます。血圧、脂質、尿酸、血糖の上昇、すべての生活習慣病は肥満(内臓脂肪)から始まるといっても過言ではありません。これらは心筋梗塞や脳梗塞、肝障害や腎障害へとつながっていきます。また肥満があると足首や膝、股関節に荷重がかかって軟骨がすり減るため、晩年には痛くて歩けなくなってしまい、閉じこもりや寝たきりになりやすいのです。

 肥満の解消にはまず食事や飲酒量を減らすことですが、同時に運動をするということが重要です。運動することにより内臓脂肪が減って、筋肉が増えることで糖や脂質の代謝が良くなります。心臓や肺の機能が高まり、骨も丈夫になります。運動が腸管に刺激を与え、便秘の解消にもなります。精神的にもストレス発散になり自律神経の調子が良くなります。運動には生活習慣病や年齢とともに現れる様々な病気に効果があるのです。運動で一番のおすすめはウォーキングです。普段歩くよりも速く、少し汗ばむくらいの速さで歩きます。運動時間の目安としては毎日30分、運動中の脈拍数は1分あたり138-(年齢÷2)くらいが目安です。屋外を遠くの景色を眺めたりしながら、いい空気を吸いながら歩くのが健康的ですね。水泳や水中歩行も足腰の悪い人にでもできる全身運動として効果的です。それでは運動の秋、ウォーキングで肥満解消に励みましょう!
 


<10月> 車でも良い音で聴きたい!
 このたび車にカロッツェリアのサイバーナビ(AVIC-CL902)を付けたので、スピーカーもカロッツェリアで統一しようと考えました。フロントスピーカーにTS-V173Sをカーショップで装着してもらい、バイアンプ化(リアスピーカーをOFF+タイムアライメント調整、デッドニング加工もしてもらいました。しかし完成してみると前方の狭い範囲だけで音が鳴っている感じで、どうにも狭くて窮屈な聴こえ方です。さらに低音が不足しているせいで音がかなり痩せています。デジタルイコライザーで低域を持ち上げたりしてみましたがどこか不自然な響きになってしまいます。これではなんのためにスピーカー交換したのか分かりません!

 結局、タイムアライメントもバイアンプも解除して、リアスピーカーにTS-C1730を装着しました。フロントとリアスピーカーの両方を鳴らした方がやはり音場も広く自然に聴こえます。しかし今度は低音が強すぎて高音がマスクされてしまうのがネックとなりました。イコライザーをいじってみますが、どうにも好みの音になりません。ふと思い立ってリアのボリュームを下げていくと、低音を減らせることに気づきました。-5dBで高低のバランスがかなり良くなり、自分を中心にして音が鳴っているような感じです。さらに-10dB、-20dBと下げていくと高音寄りとなり、前方から音が鳴るように変わっていきます。最終的に-5.5dBで落ち着きました。イコライザーによる調整と違って自然な音質のままです。リアスピーカーを低域のブーストとして使うのは、カーオーディオにおいて有効ですね。ネットで検索してみると同じやり方で音質調整をしている記事がいくつかヒットしました。リアスピーカーが低域を強める理由についても考察されています。自分であれこれ工夫するのもオーディオの醍醐味ですね。



<9月> 脂質異常症と言われたら?
 健診のシーズンが始まっていますが、コレステロールが高いと言われた人も多いのではないでしょうか?昔は高脂血症や高コレステロール血症と呼ばれていたものが、現在では善玉コレステロールの低下や中性脂肪の上昇も含めて「脂質異常症」と呼ばれるようになりました。
 コレステロール、特にLDLと呼ばれる悪玉コレステロールは冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)や脳梗塞の最大の危険因子となります。HDLと呼ばれる善玉コレステロールは逆に動脈硬化を防ぐ働きがあります。コレステロールは体内(肝臓)で合成されるものが7割、腸管から吸収されるものが3割です。油ものをそれほど取らない、肥満や不摂生もしていないのに悪玉コレステロールが高いという人は、体質や遺伝によって肝臓で悪玉コレステロールが合成される割合が高いのです。女性は閉経すると肝臓での悪玉コレステロールの合成が高まります。中性脂肪は肥満や飲酒、運動不足などの生活習慣を改善すれば速やかに低下しますが、悪玉コレステロールを食事・運動療法だけで下げるのは難しく、時間が経つほどに動脈硬化は着実に進行していきます。悪玉コレステロールを下げる食品は魚(特に背の青いもの)、オリーブ油やアマニ油などがあります。善玉コレステロールを増やす食品はこれといってありませんが、運動で増えることは確認されています。生活習慣の改善、青魚の摂取をこころがけ、それでも悪玉コレステロールが高い場合にはお薬の出番です。コレステロールを下げる薬には肝臓での悪玉コレステロール合成を抑える薬と、腸管からの脂質吸収を抑える薬の2系統があります。主となるのは肝臓に働くスタチン系と呼ばれる薬で、不十分な場合には腸管からの吸収を抑える薬を追加することが多いです。この2系統の薬を合わせた合剤も出ており、以前よりもコレステロール低下の目標値達成率は上がっていると感じます。薬は長期間飲む必要があり、勝手に止めてしまうとコレステロール値がまた高くなってしまいます。しかし食事に気を付けて体重を適正に保てば、薬を止められる場合もあります。食事・運動療法もしっかりと続けていきましょう。



<8月> ハイブリッドカーの魅力
 長い梅雨が明けてようやくセミが鳴き始めたかと思うと、あっという間に猛暑の日々がやってきました。さて、街中を走る車を見ているとハイブリッドカー(HV車)が多いことに気付かされます。実は国産の新規販売車の50%ほどがすでにHV車となっているのです。HV車とはガソリンで動くエンジンと電気で動くモーターの二つの動力源を持つ車のことをいいます。ガソリンで走りながら充電することができて、その電気で走行できるというお得なシステムです。代表的なHV車としてはトヨタのプリウスを始め、日産のノートやセレナ、ホンダのフィットやCR-Zなどが挙げられます。各メーカーの高級車のハイブリッド化も進んでいます。HV車の最大の魅力といえばやはり燃費に尽きるでしょう。ガソリン車では実際にリッター10kmも走れば燃費がいい方だと思いますが、HV車の実燃費はリッター20㎞前後にもなります。給油にいくのが面倒くさい人にとっては何よりのメリットです。さらにモーター走行時の静粛性、モーターアシストによる加速性の良さ、ガソリン代を抑えられること、エコカー減税が受けられること、売却時のリセール価格が高いこと、ガソリンによる排気ガスを減らせることなどHV車のメリットは数多く、これほどまで台数が増えてきたことにも頷けます。デメリットとしてはまず車両価格が高いということが挙げられます。故障した時の修理費もガソリン車より高くつくようですが、メインバッテリーの交換は走行距離が1020kmを超えるまで必要ないとのことです。またモーター走行は低速での静粛性と加速性に優れますが、時速100kmを超えるような高速走行ではエンジンモードとなりガソリン車と同じかそれ以下の能力となります。あとは静粛性に優れるがゆえに、歩行者が車に気付きにくいこともあるでしょう。
 一方でテスラや日産のリーフなどガソリンを全く使わない純粋な電気自動車(EV車)も出てきており、世界的にはEV車が今後の主流になっていくといわれています。しかしHV車の実際の航続距離が1000km前後であるのに対してEV車はリーフで350km程度しかなく、遠出の際には計画的な給電が必要となります。給電できるスタンドがまだ少ない上、急速充電で30分、普通充電で68時間くらいかかるので列待ちなどがあると大変なことになりそうです。現在のところEV車とは自宅で充電して、それほど遠乗りはしないという人向けの車だと思います。車両価格もHV車と比べてさらに高額となっており、一般に普及するのはまだまだ先の話でしょう・・・当分はHV車の天下が続きそうです。



<7月> 心房細動が増えています
 今年は記録的に遅い梅雨入りのようですね。さて、高齢社会とともに心房細動という不整脈が増えています。正常の心臓では洞結節(右心房)で作り出された電気信号が心室に伝わることで、心臓は一定のリズムで動いています。しかし心房細動は洞結節以外(左心房~肺静脈)で発生した異常な電気信号によって、心房がブルブルと痙攣したように動き、脈拍が不規則になります。また心房がブルブルと痙攣すると血流がよどんで、心房内に血栓(血の塊)ができやすくなります。この血栓が血流に乗って移動し(左心房→左心室→大動脈)、脳の血管に詰まると脳梗塞を引き起こすのです。

 心房細動の治療は手術(カテーテルアブレーション)と薬物療法の2つに大きく分かれます。カテーテル治療は異常な電気信号を出している細胞を焼き切ることで、上手くいけば根治が望めます。再治療が必要になることもありますが、成功率はおおむね8090%と言われています。いっぽう薬物療法は脳梗塞の予防がメインとなり、抗凝固薬という血を固まりにくくする薬をずっと飲み続ける必要があります。代表的な薬剤がワーファリンですが、この薬は定期的に血液検査をして細かく容量調整をする必要がありました。しかしここ数年で登場したDOACと呼ばれる薬剤(エリキュース、リクシアナ、イグザレルトなど)は容量調整をほとんど必要とせず、安全性も高いため現在広く用いられるようになっています。カテーテル治療と薬物治療を比べた場合、生命予後には差はないとされています。しかし年齢が若い場合には、抗凝固薬を一生飲み続ける必要がないカテーテル治療の方が望ましいでしょう。さて、脳梗塞は血圧が上昇しやすい冬に発症すると思われがちですが、実は夏場が一番多い季節です。汗をかいたり体から水分が蒸発すると血液中の水分が減りドロドロになるためです。血液をサラサラにするために夏場はしっかりと水分を取るようにしましょう(11リットル以上、2リットルを目標)。



<6月> 1億画素のデジカメ
 一昔前まで100万画素だったスマートフォンのカメラは今や1000万画素が当たり前の時代となり、最近では2000万画素のモデルも出てきています。しかし今回ついに1億画素を超えるデジタルカメラが登場しました。当院の内視鏡システムのメーカー富士フィルムによる、世界初の1億画素を超える大型ミラーレスカメラ「GFX100」。6月下旬に発売予定で、価格は税抜き1225000円とのこと。性能もスゴイですが値段もスゴイの一言です。しかしよく耳にするこの「画素数」って一体なんでしょうか?
 デジタルの画像は点の集まりでできています。画像が大きくなるほど点の数は増えていきます。また画像が細かくなるほど(解像度が高いほど)点の数が増えていきます。この点の数が「画素数」と呼ばれるのです。画素数(ピクセル数)が多ければ多いほど、より大きく、より高精細な画像ということになります。しかしモニターやプリンターが表現できる画素数には上限があります。例えば解像度の高い4Kモニターは830万画素、8Kモニターでは3300万画素まで画面上に表示可能ですが、1億画素の画像では表示しきれずに画面からはみ出してしまいます。プリンターの場合、今いちばん解像度が高いインクジェットプリンターで写真サイズに500万画素、A4用紙に870万画素くらいがプリントできる上限です。もし1億画素をプリントしようとすると、1メートルを超える大きなサイズになってしまいます。したがって今回発売となる1億画素のデジカメの用途は広告写真など業務用の大判のものに限られるでしょう。しかしそのうちモニターやプリンターの画素数がデジカメに追いついてきて、1億画素も当たり前の時代になってしまうのかもしれません。技術の世界は本当に日進月歩ですね!



<5月> FreeStyleリブレ~血糖測定革命
 新しい時代「令和」が始まりました。さて、糖尿病でインスリンの自己注射している方は、ほぼ全員が自宅で血糖自己測定(SMBG)を行っていると思います。従来は指先に針を刺して血液を電極に付着させ、血糖値を測定するというやり方でした。しかし新しく登場したFGM(フラッシュグルコースモニタリング)は、腕に装着した500円玉大のセンサーに本体をかざすと血糖値(グルコース値)が画面に表示されるという、革新的な医療機器なのです。
 FreeStyleリブレ(アボットジャパン)はセンサーを14日間装着したままで入浴や運動も可能です。センサーは1分ごとにグルコース値を自動測定し、いつでも画面で見ることができます。また15分ごとのグルコース値を14日間ずっと記録してくれるので、1日におけるグルコース値の変動をPCでグラフとして見ることもできます。これまで睡眠中の低血糖を拾い上げるには高額な持続血糖測定器(CGM)が必要でしたが、FGMの登場でより簡便になりました。下のグラフは当院でインスリン自己注射を行っている1型糖尿病患者さんの日内変動です。昼の12時~夕方6時にかけてグルコース値の上昇がみられ、逆に夜間では低グルコースになっているということが読み取れます。この結果から夕食前のインスリンを減らし、その分を昼食前のインスリンに上乗せすることでよりフラットな血糖管理へと結びつけることができました。このように素晴らしいFGMですが、いくつかの欠点もあります。まず皮下組織内の間質液グルコース濃度を測定するため、血糖値と必ずしもイコールではないということ。脱水になると測定できないということ。また海水浴や30分以上の入浴、MRIなどの磁気検査の際には外す必要があります。一番大きいのは費用面の問題です。
2017年9月にFreeStyleリブレが保険適応となってから1年以上が経ちますが、医療機関の持ち出し分が大きいために普及は十分とはいえません。やはりセンサーの価格がもっと安くなるか保険点数が上がるかしないと普及は難しいと思われます。しかし本当に素晴らしいシステムなので、インスリン自己注射をしている患者さん全員が使えるようになって欲しいですね。




<4月> イチロー現役引退
 野球に興味がない人でもイチローの名前は知っていると思います。アメリカのメジャーリーグで3000本安打を達成、15年連続の2ケタ盗塁やレーザービームなど走攻守に渡り大活躍のイチロー選手でしたが、2019321日に現役引退を表明しました。

 イチローは日本のオリックス時代(NPB)に通算1278安打を記録。2001年にメジャーリーグ(MLB)へ移籍、シアトル・マリナーズでMVPと新人王を獲得。2004年にはシーズン262安打でMLBシーズン最多安打記録を樹立。さらに10年連続シーズン200安打を達成。その後ニューヨーク・ヤンキース、マイアミ・マーリンズへと移籍、2018年に古巣のシアトル・マリナーズに戻って今回の引退発表となりました。MLB通算3089安打は現時点でMLB歴代22位となる偉業です。記録には残りませんが、日米通算4367安打はMLB歴代1位のピート・ローズ(MLB通算4256安打)と比べても遜色ないものだと思います。なにかと記録づくめのイチロー選手ですが、2006年と2009年にワールド・ベースボール・クラシックで日本優勝に貢献していたのが一番記憶に残っていますね。私の中では彼がずっとナンバーワン・ベースボールプレイヤーです。実は私はイチローと同い年なのですが、今年は元号が変わることもあって私にとってもなにかと節目の年になる気がします・・・少しずつの積み重ねで、今の自分を超えていく。イチローの引退会見の言葉が胸に響きます。



<3月> ぱ~ぷる最終号
 少しずつ日が長くなり、日中の寒さもずいぶんと和らいできました。春がそこまでやって来ていることを実感します。

 ところで、奈良のタウン情報誌「ぱ~ぷる」という雑誌をご存知でしょうか?医院の待合室に置いていたのですが、ついに20193-4月合併号で最終号となってしまいました。この雑誌は平成10年に創刊されて以来、21年間続いてきた由緒ある情報誌なのです。グルメやイベント紹介、地元民のスナップ写真などがメインのほんわかとした内容だったのですが、不人気だったのかネタが尽きたのか・・・ぱ~ぷるは数少ない奈良の地元情報誌だっただけに残念です。今後はWEBマガジンとして続いていくようですが、待合室で気軽に読めなくなってしまいました。最近では紙媒体からデジタル版へ移行するものも多いですが、やはり新聞や雑誌、コミックなどは紙媒体の方が存在感があって私は好きですね。電子媒体となると表紙が目に触れることもなく、消費コンテンツとしての側面が強くなり、その存在を忘れ去るのも早くなるというものです。紙を使わないのはエコなのかもしれませんけどね・・・またいつの日か、ぱ~ぷるには紙面で復活して欲しいです。



<2月> 溶連菌ってなんでしょう?
 ここのところ寒い日が続いています。インフルエンザが流行していますが、のどの痛みはインフルエンザだけではありません。扁桃腺が腫れている場合には溶連菌感染の可能性があります。

 溶連菌の正式名称は溶血性連鎖球菌で、A群β溶連菌の代表がStreptcoccus pyogenesです。この菌は主に扁桃炎を引き起こしますが、鼻汁や咳はほとんどみられません。小児に感染者が多いですが大人にもみられ、飛沫感染で人にうつることもあります。注意すべきは溶連菌感染の510%に急性糸球体腎炎の合併がみられることです。13週間で血尿や蛋白尿がみられ、多くは一過性ですが12%は慢性腎不全へ移行します。また溶連菌感染にはアレルギー性紫斑病が合併することもあります。紫斑や関節痛、腹痛や血便などがみられ、50%に腎炎が合併します。また年間1020人程度ですが、劇症型溶連菌感染症という恐ろしい病態も存在します。皮膚病変(紫斑や水疱)や壊死性筋膜炎(体幹・四肢の激痛)、トキシックショック(血圧低下)から多臓器不全を引き起こし30%が死亡します。溶連菌感染症の診断には血液検査(ASOASK抗体)、咽頭培養、咽頭抗原迅速キットなどがあります。健康な人の1020%は無症状の保菌者で治療は必要ありません。溶連菌感染症の治療の基本はペニシリン内服で除菌には1014日間が必要です。途中で止めずに期間中の服用をきっちりと行うようにしましょう。



<1月> 2019年 平成の終わりに
 新年明けましておめでとうございます。今年でいよいよ平成も終わりですが、新しい時代が始まる前に平成を振り返ってみたいと思います。

 平成元年、ベルリンの壁が崩壊。中国で天安門事件。日本で消費税3%が開始。平成3年に欧州連合EUが設立。ジュリアナ東京がオープン。平成5年にサッカーJリーグが発足。平成7年に阪神淡路大震災。オウム真理教の地下鉄サリン事件。平成9年にプリウスが発売、ハイブリッドカーの普及。平成11年に自治医大を卒業。平成13年に小泉内閣が発足。大阪USJが開業。Win X-Pの発売、WindowsPCの主流に。インターネットの発達とGoogleの台頭。アメリカで同時多発テロ(9.11)。平成15年に六本木ヒルズがオープン。平成16年にライブドア事件で堀江貴文氏ら逮捕。平成19年にAppleiPhoneを発売、スマートフォンが世界的に普及。FaceBookなどのSNSが発達。平成20年にリーマンショック。平成21年にオバマ大統領が就任。平成22年に中国のGDPが日本を抜いて世界第2位に。平成23年に東日本大震災。福島第一原子力発電所事故。平成24年に第二次安倍内閣が発足。韓国の竹島上陸。平成27年に中国人訪日客が倍増、爆買いという言葉が定着。平成28年シャープが台湾企業の鴻海に買収。SMAPの解散。中国が南沙諸島に埋め立て基地を建設。平成29年トランプ大統領が就任。北朝鮮が日本上空を通るミサイル発射。平成30年にAmazonの時価総額が1兆ドルを突破。日本では記録的大雨、猛暑、地震などが続く。いかがでしょう、こうしてみると平成も色々ありましたね。次の元号ではどんな事件が起こるのか、世の中はどう変わっていくのか。8K放送、5G通信、電子マネー、電気自動車、AI、量子コンピューター、宇宙開発、クローン、再生医療、手術ロボット、高齢化の波、移民、テロ、戦争、災害、パンデミック・・・日々せいいっぱい生きるのみです。


まえかわいい 医療法人 前川医院

〒631-0002
奈良県奈良市東登美ヶ丘1-12-3
TEL/FAX  0742-46-2246


 
メールでのお問い合わせは
こちらまで


【ブログ一覧】
  2021 - 2030年
  2012 - 2020年